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《道》1950(昭和25)年制作・東山魁夷 42歳
紙本・彩色 134.4cm×102.2cm/東京国立近代美術館蔵

ひとすじの道

ひとすじの道が、私の心に在った
夏の早朝の、野の道である。
青森県種差海岸の、牧場でのスケッチを見ている時、その道が浮かんできたのである。
正面の丘に灯台の見える牧場のスケッチ。その柵や、放牧の馬や、灯台をとり去って、道だけを描いてみたら——と思いついた時から、ひとすじの道の姿が心から離れなくなった。
道だけの構図で描けるものだろうかと不安だった。しかし、道の他に何も描き入れたくなかった。現実のある風景でなく、象徴の世界の道が描きたかった。『風景との対話/新潮社

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